2.ブロッコリー

ブロッコリー緑嶺の特性や育て方のポイントをご紹介

ブロッコリー緑嶺は、品質がよく、夏まきのほか春まきにも好成績の中早生品種です。

特性

● 播種後105日前後で収穫できる中早生品種。
● 栽培適応性が広く、どの作型でも品質のよい花蕾となる。
● 葉は濃緑で厚い。根張りがよいので、過湿や乾燥に強く、倒伏しにくい。
● 花蕾は形よく厚みがあり、締まりがよく、崩れが遅いので出荷調整がしやすい。

適応性

温暖地の夏まきでは7月中旬~8月中旬に播種し、10月下旬~12月下旬に収穫します。

春まきでは2月上旬~下旬に播種し、5月中旬~6月中旬に収穫します。寒冷地では3月~4月に播種し、6月中旬~7月下旬に収穫するものと、6月上旬~7月下旬に播種して、9月上旬~11月上旬に収穫する栽培型に適します。

土壌は水田から火山灰土まで各種土壌に適応します。

畑づくりと施肥設計

堆肥など有機質肥料のほか、苦土石灰10a当たり80~100kg全面に施して耕耘し、その後植溝を掘って、窒素15kg、リン酸18kg、カリ15kg程度を元肥として施します。

後の追肥も入れて10a当たり成分量で窒素23kgです。リン酸18kg、カリ20kg程度が適当です。

播種と育苗

夏まき栽培では、通風、日当たりのよい場所を選び、播種後十分灌水し、発芽まで乾燥させないように管理します。

春まき栽培では、発芽を均一にするため地温(20~25℃)を確保します。

また、極端な低温や低日照によるブラインドを防ぐため、光が確保しやすいハウスなどで育苗し、最低気温10℃以上を確保します。

定植および定植後の管理

定植後は中耕と除草を兼ねて、植え付け後15~20日ごろに第1回の追肥を行うと同時に、株元に土寄せを行って、風によって苗が回されるのを防ぎます。

病害虫防除

セル育苗ににおいてはトレーに菌が付着している場合があるので、消毒をしてから使用します。
定植後の病気としては、雨の多い年や排水の悪い圃場では、根こぶ病、黒腐れ病や黒斑細菌病、頂花蕾のピンチ後の傷口から軟腐病などが発生する場合があります。株間を広げて風通しをよくしたり、排水対策をするなど耕種的防除のほか、予防を中心とした早め早めの薬剤散布が効果的です。                    
害虫としては、シンクイムシ、ハスモンヨトウ、コナガ(リンシ目害虫)、アブラムシなどがあります。害虫によって発生する時期はほぼ決まっているので、その害虫に合わせた農薬を選択します。アブラムシなど多くの害虫は、葉の裏側や芯の奥深いところにいるので、適切な時期に丁寧に確実にかかるよう散布します。

収穫

本種は締まりのよい豊円な花蕾で、花蕾のくずれも遅いので、収穫が多少遅れても大型になるだけですが、あまり大型で1ケースに4~5個しか入らないようでは安くなるので、直径12~13cmの花蕾になったときに収穫します。

栽培暦